熱分解重質軽油の脱硫に及ぼす硫黄化合物添加の影響

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  • Effect of Sulfur Compound Addition on Hydrodesulfurization of Coker Gas Oil
  • ネツ ブンカイジュウシツ ケイユ ノ ダツリュウ ニ オヨボス イオウ カゴウブツ テンカ ノ エイキョウ

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抄録

数種類の水素化脱メタル触媒,耐メタル水素化脱硫触媒および水素化脱硫触媒を用いて,1.88 wt%の硫黄を含む熱分解重質軽油(CGO)の脱硫反応を高圧撹拌槽型反応器で行い,触媒の初期反応速度および活性劣化に及ぼすジメチルジスルフィド(DMDS)の添加の効果について検討した。さらに,使用済み触媒の表面積および堆積したコーク量の測定を行った。その結果,1000 ppm程度のDMDSの添加により,反応開始後24 hまでの初期反応速度が3%程度大きくなり,また活性劣化因子は最大10%程度小さくなった。DMDSの添加により,触媒表面上に堆積するコーク量が減少したことが触媒活性の向上に寄与したと考えられる。すなわち,添加したDMDSの熱分解で発生したCH3S・ラジカルが原料油の分解で生成する炭化水素ラジカルと優先的に反応して,コークあるいはその前駆体の生成を抑制したものと考えられる。<br> このように,微量のDMDSを添加することにより,触媒の活性劣化が抑制できると考えられる。<br>

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