重度の臨床症状を示す肝外胆道通過障害の犬猫における一時的胆嚢ドレナージの臨床効果

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  • Clinical Effect of Temporary Gallbladder Drainage in Dogs and Cats with Severe Clinical Symptoms of Extrahepatic Bile Duct Obstruction

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説明

<p>肝外胆道通過障害と診断され,一般状態が非常に悪い犬3例,猫2例に対して,経皮内視鏡的胃瘻造設用フィーディングチューブ(PEGチューブ)を用いた一時的胆嚢ドレナージを実施した。全例で術前に上昇していたTBil値,肝酵素値の速やかな低下が認められた。5例中4例は,一般状態の改善が認められたため,後日に胆嚢摘出術を実施し、良好な予後が得られた。残りの1例は,術後にTBil値,肝酵素値の速やかな低下が認められたが,一般状態が回復せずに死亡した。本方法は,十二指腸側にアプローチしないことから比較的低侵襲であり,胆汁を定期的かつ効率的に抜去することが可能になる利点がある。根治にはPEGチューブ抜去を含めて2回手術を行うこと,自宅での適切な管理が必要であることなどの欠点があるが,肝外胆道通過障害を呈している症例の根治あるいは管理が見込める有用な方法であると考えられた。</p>

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