稲わら給与下のホルスタイン種去勢牛における第一胃刺激用具の投与が反すう時間および第一胃内液通過速度に及ぼす影響

書誌事項

タイトル別名
  • Effects of Ruminal Administration of Mechanical Stimulating Brush on Rumination Time and on Ruminal Fluid Passage Rate in Holstein Steers Fed Concentrate and Rice Straw.
  • 稲わら給与下のホルスタイン種去勢牛における第一胃刺激用具の投与が反芻時間および第一胃内液通過速度に及ぼす影響
  • イネワラキュウヨ カ ノ ホルスタインシュ キョセイギュウ ニ オケル ダイ1イ シゲキ ヨウグ ノ トウヨ ガ ハンスウジカン オヨビ ダイ1イ ナイエキ ツウカ ソクド ニ オヨボス エイキョウ

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説明

濃厚飼料多給のホルスタイン種去勢雄牛において, 粗飼料源として切断長の異なる稲わらを給与したときの第一胃刺激用具 (RF) の投与が反芻時間および第一胃内液相の通過速度に及ぼす影響について, 飼料中の総繊維 (細胞壁構成物質 (OCW)) 水準の異なる飼料条件下で検討した. 供試牛は8頭を用い, 各試験 (試験1および2) に供試した. 試験処理としてRFを投与しない牛群 (対照区) と投与する牛群 (RF投与区) に, 試験1開始時にそれぞれ4頭ずつ割り当てた. RF投与区の供試牛には1頭当たり3個のRFを試験1の予備期開始1週間前に投与した. 飼料は濃厚飼料として市販配合飼料, 粗飼料として稲わら (切断長 : 2cmと30cm) を用いた. 飼料の給与量は各試験とも増体日量1.4kgを充足する可消化養分総量の要求量とし, 飼料中のOCW含量が原物換算で25% (試験1) および15% (試験2) となるように濃厚飼料と粗飼料の給与割合を調整した. 1日当たりの反芻時間および総咀嚼時間は, いずれの飼料条件においても, RFの投与による影響がなかった. 第一胃内液相の通過速度については, OCW 15%条件下において対照区とRF投与区の処理間に違いがなかった. これらの結果から, 濃厚飼料多給条件下において, 稲わらを粗飼料源として給与したときには切断長が2cm以上であれば, 飼料中のOCW含量を15%程度に低くしても, 反芻時間および第一胃内液相の通過速度に対するRFの投与による影響はほとんどないことが確認され, RFの第一胃粘膜への物理的刺激機能は現れにくいことが示唆された.

収録刊行物

  • 日本畜産学会報

    日本畜産学会報 73 (4), 495-501, 2002

    公益社団法人 日本畜産学会

被引用文献 (4)*注記

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参考文献 (33)*注記

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