育成前期乳牛の生理および窒素・エネルギー代謝に及ぼす高温高湿の影響

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タイトル別名
  • Effects of high environmental temperature and high humidity on the physiological and nutritional status of prepubertal Holstein heifers
  • イクセイ ゼンキ ニュウギュウ ノ セイリ オヨビ チッソ ・ エネルギー タイシャ ニ オヨボス コウオン コウシツ ノ エイキョウ

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説明

高温高湿が育成牛の生理および窒素・エネルギー代謝に及ぼす影響を明らかにするために,ホルスタイン種育成前期雌牛4頭を用い,相対湿度を80%一定に保ち,環境温度を20, 28, 33℃とした実験を行った.その結果,1)体温および呼吸数は環境温度の上昇とともに有意に増加した.2)血漿中尿素態窒素濃度は28℃から有意に増加し,総コレステロール,グルコース,甲状腺ホルモン濃度およびアルカリフォスファターゼ活性は環境温度の上昇とともに有意に低下した.3)乾物摂取量は28℃から有意に低下する一方,栄養素消化率は高まった.4)窒素およびエネルギー蓄積量は環境温度の上昇とともに有意に減少した.5) 20および28℃ではタンパク質よりも脂肪の蓄積エネルギー量の方が多かったが,33℃では脂肪蓄積エネルギー量のみ負となった.以上の結果より,相対湿度80%では,育成前期乳牛に及ぼす高温の影響は28℃から認められ,33℃ではさらに大きくなることが示された.

収録刊行物

  • 日本畜産学会報

    日本畜産学会報 83 (2), 133-144, 2012

    公益社団法人 日本畜産学会

被引用文献 (2)*注記

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参考文献 (89)*注記

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