DNA配列情報を利用したブラックコホシュ国内市場品の基原鑑別

書誌事項

タイトル別名
  • Genome-based authentication of black cohosh ( <i>Cimicifuga racemosa </i>; Ranunculaceae) supplements available in the Japanese markets
  • Genome-based authentication of black cohosh (Cimicifuga racemosa; Ranunculaceae) supplements available in the Japanese markets

この論文をさがす

抄録

ブラックコホシュはキンポウゲ科サラシナショウマ属Cimicifuga racemosaの根及び根茎に由来する西洋ハーブであるが、健康食品等として流通するブラックコホシュ製品からはC. racemosa以外の近縁種の混入が報告されており、基原鑑別法の確立が望まれてきた。そこで我々は、葉緑体trnL領域のDNA配列を基に、特異的プライマーを用いたPCRによりC. racemosaと近縁植物を区別するARMS法を確立した。7種のサラシナショウマ属植物を用いた検討では、ARMS法によりC. racemosaとそれ以外の種を正しく判別することができた。同様に、国内市場で流通するブラックコホシュ製品の基原鑑別を行った結果、8製品のうち2製品には近縁種が使用され1製品にはサラシナショウマ属植物は含まれないことが明らかになった。さらに、国内市場品16製品に対して行ったTLC及びHPLCによる指標成分分析の結果は、ARMS法による鑑別結果とよく一致した。以上の結果より、植物組織を含むブラックコホシュ製品の基原鑑別において、ARMS法は有用であると考えられた。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ