ホルスタイン種育成後期牛の生理および窒素・エネルギー代謝に及ぼす高温の影響

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タイトル別名
  • Effects of high environmental temperature on physiological status, energy and nitrogen metabolism of Holstein heifers in late stage of growth
  • ホルスタインシュ イクセイ コウキギュウ ノ セイリ オヨビ チッソ ・ エネルギー タイシャ ニ オヨボス コウオン ノ エイキョウ

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抄録

ホルスタイン種育成後期雌牛4頭を用い,環境温度20, 28および33°Cを各2週間ずつ順次負荷し,高温が育成後期雌牛の生理状態,窒素およびエネルギー出納に及ぼす影響を調べた.その結果,1)環境温度の上昇に伴い,呼吸数および体温は増加し,粗飼料の摂取量は減少した.2)乾物および粗タンパク質の消化率は,20°Cと比較して33°Cで高かった.3)消化管における固相の滞留時間は,20°Cおよび28°Cと比較して33°Cで増加した.4)トリヨードサイロニン濃度およびアルカリフォスファターゼ活性は,20°Cと比較して33°Cで低かった.5)窒素出納は28°Cから影響を受け,窒素摂取量あたりの糞への窒素排泄割合は33°Cで低下したが,尿への窒素排泄割合は高かった.6)エネルギー出納は28°Cから影響を受け,蓄積エネルギー量は33°Cで低下したが,脂肪およびタンパク質への体蓄積割合は変化しなかった.以上の結果から,育成後期雌牛では28°Cから高温の影響を受けると考えられた.

収録刊行物

  • 日本畜産学会報

    日本畜産学会報 83 (4), 345-356, 2012

    公益社団法人 日本畜産学会

被引用文献 (1)*注記

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参考文献 (45)*注記

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