書誌事項
- タイトル別名
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- Contents of Mercury and Cadmium in Commercial Annatto Extracts
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説明
EUの食用着色料に関する指令では、ヒ素に加え、水銀、カドミウム、鉛の単独規格が設定されている。一方、JECFAの現行のannatto extractsの規格においては、単独重金属の規格はなく、重金属試験による規格が設定されているのみである。しかし、最近のJECFAにおいては、有害金属、特に鉛の個別規格を設定する方向で動いている。他方、我が国にはベニノキの種子から得られる着色料として、合成添加物の水溶性アナトーと天然添加物のアナトー色素及びベニノキ末色素の3品目があるが、成分規格は水溶性アナトーに設定されているのみであり、また、その有害金属に関する規格は現行のJECFA規格と同様である。そこで、我が国の3品目の規格において、今後、水銀とカドミウムの個別規格が必要かを調べる目的で、JECFA規格のannatto extractsにほぼ対応するアナトー色素及び水溶性アナトーの市販製品23種につき、水銀及びカドミウムの分析を行った。その結果、水銀に関しては、4製品で0.1μg/g以上の水銀が検出され、最高値は2.25μg/gとEUの規格値(1 mg/kg)を越えていた。一方、カドミウムに関しては、すべての製品で、EUの規格値(1 mg/kg)の1/10以下であった。以上の結果から、カドミウムの規格は必ずしも設定する必要はないが、水銀の規格は設定した方がよいと考えられた。
収録刊行物
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- 日本食品化学学会誌
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日本食品化学学会誌 5 (2), 226-229, 1998
日本食品化学学会
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282680173482240
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- NII論文ID
- 110007367165
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- NII書誌ID
- AA11666400
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- ISSN
- 21896445
- 13412094
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- NDL書誌ID
- 4637270
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- 本文言語コード
- en
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- データソース種別
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- JaLC
- NDLサーチ
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可