神奈川県におけるウリ科野菜つる枯病QoI 剤耐性菌の発生

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タイトル別名
  • Occurrence of QoI-resistant Strains of <i>Didymella bryoniae</i>, Causal Fungus of Gummy Stem Blight of Cucurbits in Kanagawa Prefecture
  • カナガワケン ニ オケル ウリカ ヤサイツル コビョウ QoIザイ タイセイキン ノ ハッセイ

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抄録

2011年に神奈川県三浦半島地域のウリ科野菜29ほ場から採集したつる枯病菌107菌株のアゾキシストロビンに対する感受性を調査したところ,没食子酸n-プロピル4mM加用ポテトデキストロース寒天(PDA)培地における最小発育阻止濃度(MIC)は,0.2〜1.56μg/mlと400μg/ml以上の2峰性を示した。MIC400μg/ml以上の感受性低下菌に対するアゾキシストロビン剤の防除効果は認められず,これらはアゾキシストロビン耐性菌であると判断された。耐性菌は29ほ場中27ほ場で認められ,本地域で広く発生していると考えられた。また神奈川県農業技術センター保存菌株で,2006年に神奈川県平塚市の促成栽培キュウリほ場から分離されたキュウリつる枯病菌株にもアゾキシストロビン耐性菌が認められた。耐性菌のチトクロームb遺伝子のコドン143の塩基配列は,他の数種の病原菌のQoI剤耐性菌と同様,1塩基のみG(グアニン)がC(シトシン)に置換していた。

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