乳房超音波診断ガイドライン

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タイトル別名
  • The guidelines for breast ultrasound diagnosis

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説明

乳房超音波診断ガイドラインは日本乳腺甲状腺超音波医学会(JABTS)によって2004年に作成された.このガイドラインによって,専門家ごとに異なっていた所見用語や概念が標準化され,乳房超音波講習会も開催されるようになった.本ガイドラインの内容は,乳房超音波装置,病理,所見用語,診断法,フローイメージング,エラストグラフィ,各病変の概念と典型的画像,超音波検診など多岐にわたっている.その中で最も特徴的なものは非腫瘤性病変の概念だと思われる.超音波装置の性能の向上により,以前は認識できなかった腫瘤を形成しない乳癌も超音波で認識できるようになった.そのような癌の大部分は非浸潤癌であり,所見としては乳管の異常,乳腺内の低エコー域,構築の乱れなどがある.また,乳房超音波検診用の要精査基準は,乳腺腫瘤における診断の基本的な考え方を示したものであり有用である.本ガイドラインは主に専門家のコンセンサスをベースとして作成されたものであるが,今後は十分なエビデンスに基づくガイドラインに徐々に変えていくことが重要と考えられる.

収録刊行物

  • 超音波医学

    超音波医学 41 (5), 659-664, 2014

    公益社団法人 日本超音波医学会

参考文献 (6)*注記

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