書誌事項
- タイトル別名
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- Quantitative Analysis of a M.W. 27000 Protein in Hot Water Extracts and the Globulin Fraction of <i>Coix lachryma-jobi</i> L. var. <i>ma-yuen</i> Stapf Seeds by Enzyme Immunoassay
- Quantitative Analysis of a M.W.27000 Protein in Hot Water Extracts and the Globulin Fraction of Coix lachryma-jobi L.var.ma-yuen Stapf Seeds by Enzyme Immunoassay
- Quantitative Analysis of a M.W.27000 Pr
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抄録
ヨクイニンは、ハトムギから殻を除いた種仁の部分で、近年、いわゆる健康食品あるいは栄養補助食品として、濃縮エキスにしたり、顆粒状にして販売されている。また、茶、菓子、食品添加物的利用として調味料にも、また化粧品としても利用されている。ヨクイニンは、紀元元年頃の博物誌とされる神農本草経上品に既に収載され、益気(活力高揚、気力充足)剤として利用されている記録がある。一方、ヨクイニンは、民間療法や生薬製剤において疣取り、肌荒れの改善にも利用されている。しかしながら、このように広範囲に利用されているにもかかわらず、定量可能な特異成分がないため、その評価方法は確立していない。今回ヨクイニン粉末及びヨクイニン水製乾燥エキスの品質評価を目的として、酵素免疫測定法による定量法の確立を意図した。標準品には、ヨクイニンに含まれる分子量27000の蛋白質(27KP)を抽出精製したものを用いた(Fig. 1)。27KPを標準ヒントして用いた酵素免疫測定法は、良好な用量作用曲線(Fig. 2)と、添加回収試験結果(Table 2)を示した。この結果、27KPはヨクイニン粉末中に0.338-1.282% (n=6)で、ヨクイニン水製乾燥エキス中に0.054-0.167% (n=6)含有されていた(Table 4)。この測定法において、ヨクイニンと同じ種に分類されるジュズダマと、11.2%の交差反応を示したが、他のイネ科の植物には、0.1%以下の交差反応であった(Table 3)。このことは、本法が、ジュズダマを含まないヨクイニン含有の健康食品中のヨクイニン使用含量の測定に十分用いられることを示している。一方、ヨクイニンを含有する繁用漢方処方薬は数種類あり、いずれもジュズダマ(川殻)を含まず、ヨクイニン以外の生薬とは交差反応を示さなかったことから、本法は、その製剤品質試験にも活用することができる。したがって、本定量法は、ヨクイニン粉末及びヨクイニン水製乾燥エキスを含む広範囲の製品の品質評価法として利用可能である。
収録刊行物
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- 日本食品化学学会誌
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日本食品化学学会誌 3 (2), 120-124, 1997
日本食品化学学会
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282680174686976
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- NII論文ID
- 110007367108
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- NII書誌ID
- AA11666400
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- ISSN
- 21896445
- 13412094
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- NDL書誌ID
- 4161224
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- 本文言語コード
- en
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- データソース種別
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- JaLC
- NDL
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可