急性心不全患者における順応性自動制御換気に伴う不快感の主観的評価と装着時間との関連性

  • 蓬田 淳
    自治医科大学附属さいたま医療センター

書誌事項

タイトル別名
  • キュウセイ シンフゼン カンジャ ニ オケル ジュンノウセイ ジドウ セイギョ カンキ ニ トモナウ フカイカン ノ シュカンテキ ヒョウカ ト ソウチャク ジカン ト ノ カンレンセイ

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説明

急性心不全が増加傾向にある中で、非侵襲的陽圧呼吸療法(NPPV)は、気管挿管をしないで呼吸状態を改善さ せるが、NPPV の装着後の主観的評価に伴うさまざまな課題が指摘されている。NPPV の一種で、他のNPPV と 比較して認容性が向上しているとされている順応性自動制御換気(ASV)が新しい呼吸療法として普及が期待さ れているが、ASV の装着に伴う不快感の主観的評価と装着時間との関連性は明らかになっていない。したがって、 本研究の目的は冠動脈集中治療室での順応性自動制御換気に伴う不快感の主観的評価と装着時間との関連性を明らかにし、看護支援の検討をすることである。研究参加者40 名に対して、先行研究より他のNPPV で報告されてい る不快感を参考にした項目による自記式の質問用紙を作成し、データの収集を行った。分析の結果、順応性自動制 御換気の装着時間と有意な相関関係を示した項目は、換気のタイミングおよび腹部膨満感、呼吸困難感であった。 さらに、重回帰分析の結果、換気のタイミングのみが平均装着時間に影響を与えていた。これらから、ASV の装 着時間と有意な関係にある不快感が積み重なることで、ASV の装着における不快感の許容限度を超えると考えら れた。本研究の結果からは、換気のタイミングおよび腹部膨満感、呼吸困難感は他の項目とも有意な相関関係を示 しているため、不快感が顕在化する前からこれらの要因を軽減する看護支援が必要と考えられた。

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