認知症の症候論

  • 松田 実
    滋賀県立成人病センター 老年神経内科

書誌事項

タイトル別名
  • The symptomatology of the behavioral disturbances in dementia

この論文をさがす

説明

全体的行動の変容である取り繕い反応,代表的な行動心理症状である物盗られ妄想,精神医学と神経心理学の接点ともなっている妄想性人物誤認などを中心に認知症の症候論を論じた。こうした症状は神経ネットワークの障害にだけは帰せられず,困難な状況に直面した患者の全人的反応であり,患者の心理状態を考慮した対応が必要である。神経心理学は認知障害の分析や認知症の疾患診断には必須であるが,認知症をもつ人の「こころ」に寄り添うためには神経心理学的アプローチだけでは限界があることを論じた。

収録刊行物

被引用文献 (1)*注記

もっと見る

参考文献 (39)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ