後出し負けじゃんけん時の補足運動野の役割

書誌事項

タイトル別名
  • Role of supplementary motor area during performance of loss-resulting pursuant paper-rock-scissors

この論文をさがす

抄録

後出し負けじゃんけんの「負けよう」とする認知的葛藤の脳基盤はいまだ明確ではない。今回われわれは, 右利き健常人9名に対し, 後出しじゃんけん (負けまたはあいこ) 負荷時に3テスラfMRIを撮像し, 安静時と比べて有意に検出されたBOLDシグナルの分布について検討した。結果は, 負け・あいこじゃんけんともに, 前頭葉, 後頭側頭野, 感覚運動野, 小脳半球, 補足運動野 (SMA) 等に有意なBOLDシグナルが検出された (corrected p<0.05)。また, 左手負けじゃんけんでは左SMAが, 左手あいこじゃんけんでは右SMAがそれぞれ強く賦活され, 右手負けじゃんけんでも左SMAの反応が強かった。以上の結果から, 左SMAがステレオタイプな動作を抑制する機能や葛藤条件の監視に関与していることが示唆された。

収録刊行物

参考文献 (13)*注記

もっと見る

関連プロジェクト

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ