土壌シードバンクを考慮した個体群動態モデルと侵入植物オオブタクサの駆除効果の予測

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タイトル別名
  • A population dynamics model for soil seedbank plant and its application to the prediction of the effects of weeding on a population of Ambrosia trifida L. invading into a nature reserve
  • ドジョウ シードバンク オ コウリョシタ コタイグン ドウタイ モデル ト シ

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抄録

荒川河川敷の特別天然記念物田島ヶ原サクラソウ自生地では,北米原産の一年生草本オオブタクサが保護区内部深くにまで侵入しており,1993年の9月における分布域は保護区面積の約1/3を占めていた.オオブタクサ個体密度が高い場所ほど出現種数が若干減少する傾向が認められ,保護区の生物多様性を維持するためには,オオブタクサの早急な駆除が必要であると判断された.そこで,土壌シードバンクを考慮した個体群動態モデルによるシミュレーションによって,芽生え除去によるオオブタクサ駆除の効果を検討した.シミュレーションに用いた個体群サイズの初期値,発芽個体あたりの種子生産数,シードバンクにおける種子の発芽率および死亡率は現地での測定および野外実験で得られた実測値や推定値を用いた.その結果,少なくともオオブタクサの芽生えの90%以上を毎年継続的に駆除しない限り,オオブタクサの個体群成長を抑制することはできないという結果が得られた.

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