絶滅危惧種エゾホトケドジョウLefua nikkonis(Jordan and Fowler)の分布と生息環境(保全情報)

書誌事項

タイトル別名
  • The distribution and habitat of the endangered 'ezo' eight-barbell loach, Lefua nikkonis (Jordan and Fowler), on Hokkaido Island, Japan(News)
  • 保全情報 絶滅危惧種エゾホトケドジョウLefua nikkonis(Jordan and Fowler)の分布と生息環境
  • ホゼン ジョウホウ ゼツメツ キグシュ エゾホトケドジョウ Lefua nikkonis Jordan and Fowler ノ ブンプ ト セイソク カンキョウ

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抄録

エゾホトケドジョウは北海道に分布する固有種で、環境省レッドデータブック(RDB)により絶滅危惧II類(VU)に指定されている。本研究では、エゾホトケドジョウの分布状況の確認を北海道全域で、また野幌森林公園とその周辺部での生息状況の把握を行った。これまで北海道内で本種の生息が確認されている5水系10地点について、個体の採捕と生息地の物理環境・水質環境調査を行った。その結果、エゾホトケドジョウが採捕された5地点すべてで、エゾホトケドジョウが優占種であった。本種が確認された水域は、流れが緩やかもしくは止水域の池沼や細い水路であり、CODが高く、底層の貧酸素化か生じていた。野幌森林公園およびその周辺では、35地点中18地点で生息が確認され、採捕数は野幌森林公園のため池で多く、ため池から続く下流河川でも採捕された。このため池は湿地状の環境を呈しており、他の準絶滅危惧種を含む複数の魚類も同所的に採捕された。本種のもともとの生息地である自然の湿地環境加減少しているが、北海道内の同様の人工ため池に絶滅危惧種が生息している可能性もあり、それらの調査を早急に行い保全対策をとる必要がある。

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参考文献 (20)*注記

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