発達障害児の親を対象に保健師が行った前向き子育てプログラム(Positive Parenting Program;トリプルP)の評価 : 評価指標による介入効果の分析

書誌事項

タイトル別名
  • An Evaluation of Positive Parenting Program Administered by Public Health Nurses to Parents of Children with Developmental Disorders : An Analysis of Intervention Effect by Estimated Index
  • ハッタツ ショウガイジ ノ オヤ オ タイショウ ニ ホケンシ ガ イッタ マエムキ コソダテ プログラム(Positive Parenting Program トリプル P)ノ ヒョウカ : ヒョウカ シヒョウ ニ ヨル カイニュウ コウカ ノ ブンセキ

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説明

目的:発達障害児の親を対象に保健師等がグループトリプルPを実施し,その効果を検証する.方法:発達障害児の親12人を先に介入するA群と後で介入するB群に無作為に分け,両群にグループトリプルPの介入を行い,介入前後で評価指標を用いた調査を行った.介入したA群と対照群として待機中のB群を比較後,A群には介入1か月後と3か月後にも調査を行い,介入直前と比較した.さらにA群B群を合計した合計群について,介入直前と介入直後を比較した.結果:対照群では変化がなかったが,介入したA群は子育て場面での多弁さと,子どもの感情的症状が改善傾向であった.A群の介入1か月後では抑うつ,3か月後では抑うつ,子育て場面の手ぬるさと過剰反応がそれぞれ介入直前より有意に改善した.合計群では,子育て場面でのふるまい(PS)の過剰反応と総合スコア,子どものむずかしい行動(SDQ)の総合スコア,ストレスが介入直前に比べて有意に改善した.結論:発達障害児の親を対象に保健師等が行ったグループトリプルPは,子育て場面でのふるまい,子どものむずかしい行動,ストレスや抑うつに有意な改善が確認できた.本研究では事例数が少ないという限界があるものの,グループトリプルPは発達障害児の親に対して有効な支援方法になり得ることが示唆された.

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