ジクロメジンの毒性試験の概要

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タイトル別名
  • Diclomezine
  • ジクロメジン ノ ドクセイ シケン ノ ガイヨウ

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説明

ジクロメジンの安全性評価のため, 各種毒性試験を実施した. 急性毒性 (LD50) は, ラット, マウスの経口投与およびラットの経皮投与とも, 5000mg/kg以上であり, ウサギを用いた一次刺激性試験でも, 皮膚, 眼粘膜ともにまったく刺激性は認められなかった. ラット, マウスを用いた亜急性毒性試験, ラット, イヌを用いた慢性毒性試験, ラットを用いた繁殖性および催奇形性試験において, 高用量投与群で臓器重量の増加や体重増加抑制等の影響がみられたが, 催腫瘍性, 繁殖性に及ぼす影響および催奇形性のいずれも認められなかった. また, 細菌あるいは培養細胞を用いた変異原性試験では, いずれも陰性であった.<br>以上から, ジクロメジンには発癌性や生殖能への影響および催奇形性がなく, さらに, 急性毒性や皮膚および眼粘膜に対する刺激性等から判断して, 非常に安全性の高い化合物といえる.<br>ジクロメジンは, 昭和62年10月21日, モンガード粉剤DLあるいは他の殺菌剤や殺虫剤との混合粉剤DLとして農林水産省により農薬登録され, さらに水和剤やフロアブル剤ならびに各種混合粉剤DLを農薬登録申請中である.

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