ブタクサに対する殺虫剤の直接的影響—天敵排除試験が意味するもの

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  • Direct effects of insecticides on common ragweed-implications for natural enemy exclusion trials

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抄録

<p>雑草の生物防除の有効性を評価する際に,実験的に化学農薬の影響を調べることは重要であるが,植物機能におよぼす化学物質の直接的な影響に関しては不明な点が多い.われわれは,昆虫がいない環境において,殺虫スペクトルの異なる3つの殺虫剤の組み合わせが,一般的なブタクサ(Ambrosia artemisiifolia L.)の機能にどのような影響を及ぼすかを評価した.ブタクサは,広範に侵襲的で,作物の収量を減少させ,アレルギー性をもっている.殺虫剤を噴霧することにより,地上乾燥重量,種子および花粉量,花粉アレルギー誘発率には有意な変化は認められず,わずか1〜8%の変動をもたらしたにすぎなかった.したがって,ブタクサのバイオマスおよび生殖生産への生物防除の影響を評価する際に,これらの農薬を用いることができると考えられる.しかし,われわれが行った殺虫剤の処理は老化を遅らせたことから,一般的なブタクサのフェノロジーを研究する際には,他の昆虫排除手段を用いることが望ましい.(文責:編集事務局)</p>

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