播種時期とリン酸の播種条下への局所施肥が温暖地の秋播きタマネギ直播栽培の収量性に及ぼす影響

  • 末貞 辰朗
    JA全農耕種総合対策部営農・技術センター農産物商品開発室
  • 臼木 一英
    国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構北海道農業研究センター大規模畑作研究領域
  • 室 崇人
    国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構北海道農業研究センター作物開発研究領域
  • 東野 裕広
    JA全農耕種総合対策部営農・技術センター農産物商品開発室
  • 川城 英夫
    JA全農耕種総合対策部営農・技術センター農産物商品開発室
  • 森田 直彦
    JA全農耕種総合対策部営農・技術センター農産物商品開発室
  • 森永 靖武
    JA全農耕種総合対策部営農・技術センター農産物商品開発室

書誌事項

タイトル別名
  • Effect of Seeding Time and Phosphate Fertilizer Using the Method of Local Application below the Seeds on Yield in Direct-sown Seeds of Onions (<i>Allium cepa</i> L.) in Central Japan
  • ハシュ ジキ ト リンサン ノ ハシュジョウ カ エ ノ キョクショ セヒ ガ オンダンチ ノ アキ マキ タマネギ ジカマキ サイバイ ノ シュウリョウセイ ニ オヨボス エイキョウ

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抄録

<p>温暖地におけるタマネギの直播栽培の播種時期や施肥条件の違いが収量に及ぼす影響について明らかにすることを目的として,葉数を指標に用いて生育や収量に及ぼす影響を解析した.タマネギ品種‘ターザン’を用いて播種時期と直下施肥を組合わせて直播栽培を移植栽培と比較し,温暖地における直播栽培の成立要件について検討した.その結果,倒伏期の葉数と球重との間に有意な相関が認められた.そこで,直播栽培において安定的に移植と同等の収量を得るためには,倒伏期に移植栽培と同等の葉数を確保する必要があると考え,生育期別の葉数と播種後の積算温度との間に有意な相関が認められた回帰式を用いて播種期を推定した.播種が遅れると展開葉数の減少に伴って球重が小さくなり低収になることから早晩性が‘ターザン’程度の品種では9月下旬までに播種する必要性が認められた.以上から虫害防除と窒素追肥を十分に行うことを前提に,温暖地においても移植栽培と同等の収量を得る秋播き作型の直播栽培が可能であると判断できた.また,リン酸の直下施肥の収量に及ぼす効果は,温暖地の土壌リン酸が生育の制限となりにくい褐色低地土の圃場では小さいと考えられた.</p>

収録刊行物

  • 園芸学研究

    園芸学研究 17 (1), 49-54, 2018

    一般社団法人 園芸学会

被引用文献 (1)*注記

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