沖縄本島北部のカンキツ遺伝資源およびそのポリメトキシフラボン含量

書誌事項

タイトル別名
  • Local Citrus Genetic Resources and Their Polymethoxyflavones Content in Northern Part of Okinawa Island
  • オキナワ ホントウ ホクブ ノ カンキツ イデン シゲン オヨビ ソノ ポリメトキシフラボン ガンリョウ

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抄録

沖縄はシィクワーサー(Citrus depressa Hayata)をはじめとする在来カンキツ遺伝資源が豊富に残る地域である.これらの貴重な在来カンキツ遺伝資源を探索調査し,遺伝資源保存と活用のための基本情報を得ることを目的とし,沖縄本島北部地方の在来カンキツ古木30個体について調査を行なった.それらの果実および樹の表現形質から,単胚性在来タチバナ(C. tachibana(Makino)Tanaka var. attenuata)のほか,シィクワーサー類,カブチー(C. keraji hort. ex Tanaka),タロガヨ(C. tarogayo hort. ex Yu. Tanaka)およびオートー(C. oto hort. ex Yu. Tanaka)などの在来種と,海外より伝来したと思われるダイダイ(C. aurantium L.),クネンボ(C. noblis Lour.)のほか,ブンタン(C. maxima(Burm.)Merr.)およびその類縁種に分類した.これらの在来カンキツ遺伝資源は,同名異種や異種同名が認められた.また,これらの果皮におけるPMFsの含量および組成を分析した結果,総含有量はシィクワーサーとカブチーで高く,ノビレチン,タンゲレチン,シネセチンの構成比率から,調査した個体をシィクワーサー,カブチー,オートーおよびその他の3つのグループに大別することができた.シィクワーサーグループには含有量の差はあるものの,イシクニブとタチバナが含まれ,カブチーグループにはタロガヨとウンジュが含まれ,PMFsの含有量と成分構成比率から,グルーピングできることがわかった.

収録刊行物

  • 園芸学研究

    園芸学研究 9 (3), 263-271, 2010

    一般社団法人 園芸学会

被引用文献 (8)*注記

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参考文献 (12)*注記

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