エタノールで脱渋した果実を用いたカキタンニンの迅速な調製法

書誌事項

タイトル別名
  • Quick Preparation of Kaki-tannin from De-astringent Persimmon Fruit Treated by Ethanol
  • エタノール デ ダツジュウ シタ カジツ オ モチイタ カキタンニン ノ ジンソク ナ チョウセイホウ

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抄録

近年,健康機能性などでカキ果実から得るタンニンが注目を集めている.現在カキのタンニンは,“柿渋”として,専用果実から,およそ3年かけて伝統的な製法で生産されている.これに対し,ごく短時間でタンニンの抽出が可能な新しい抽出方法を開発し,その抽出条件を検討した.カキ‘刀根早生’の未熟果実と成熟果実を脱渋後粉砕して遠心分離すると,3ないし4の画分が得られた.未熟果実の第3画分と成熟果実の第2画分を凍結乾燥後,水中に分散させてから121℃で15分加熱したところ,大量のタンニンが抽出された.抽出量は,最大で果実重あたり2%程度となった.0.1 N塩酸で抽出すると最も効率よく抽出されたが,水でも加熱時間を延ばすことにより,同程度の抽出が可能であった.果実の収穫からタンニンの抽出までに要する時間は,およそ8日間であった.<br>

収録刊行物

  • 園芸学研究

    園芸学研究 9 (3), 367-372, 2010

    一般社団法人 園芸学会

被引用文献 (8)*注記

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参考文献 (8)*注記

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