ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)による豚の排泄物に含まれる臭気物質の分画

  • 松原 英隆
    株式会社チューケングループ・チューケン生活環境研究所
  • 今村 弥生
    株式会社チューケングループ・チューケン生活環境研究所
  • 小山 太
    福岡県農業総合試験場

書誌事項

タイトル別名
  • Fractionation of offensive odorous substances in a Pig’s feces by gel permeation chromatography (GPC)
  • ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)ニ ヨル ブタ ノ ハイセツブツ ニ フクマレル シュウキ ブッシツ ノ ブンカク

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抄録

<p>豚の排泄物に含まれる臭気物質の分析には,しばしばGC-MS分析が利用される.しかし,豚の排泄物の臭気は,様々な種類の臭気の複合臭であり,GC-MSピークの解析から悪臭に寄与している原因物質を見つけることは非常に困難である.</p><p>本研究では,豚の排泄物の抽出液をゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて10ml毎に分画し,各画群の臭気試験とGC-MS分析を行った.また,豚の排泄物に含まれる臭気物質のうち,臭気が残留し易い高沸点臭気物質に注目した.それぞれの臭気物質の閾値を求め,GC-MS分析で検出された臭気物質濃度と閾値の比を臭気換算値とし,それぞれのGPC溶出画群で感じる悪臭を臭気物質の特徴臭と臭気換算値の変化で解析した.その結果,悪臭への寄与が最も大きかったのはスカトールであり,イソ吉草酸,3-フェニルプロピオン酸,p-クレゾール,n-酪酸,n-吉草酸,インドール,プロピオン酸,カプロン酸,イソ酪酸,フェノールの順に悪臭への寄与は減少した.フェニル酢酸の寄与は大きいと推察されるが,標準物質が入手できず臭気換算値も算出できなかった.</p>

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