データサイエンスから解明される世界の食用生物の多様性とヘルスケア

  • 渡部 聡之
    奈良先端科学技術大学院大学計算システムズ生物学研究室
  • 許 鳳浩
    金沢大学大学院医薬保健学総合研究科臨床研究開発補完代替医療学講座
  • 劉 康
    奈良先端科学技術大学院大学計算システムズ生物学研究室
  • 江口 遼平
    奈良先端科学技術大学院大学計算システムズ生物学研究室 奈良先端科学技術大学院大学データ駆動型サイエンス創造センター
  • モハマド アルタフル アミン
    奈良先端科学技術大学院大学計算システムズ生物学研究室
  • 森田(平井) 晶
    奈良先端科学技術大学院大学計算システムズ生物学研究室
  • 大橋 美名子
    奈良先端科学技術大学院大学計算システムズ生物学研究室
  • 小野 直亮
    奈良先端科学技術大学院大学計算システムズ生物学研究室 奈良先端科学技術大学院大学データ駆動型サイエンス創造センター
  • 黄 銘
    奈良先端科学技術大学院大学計算システムズ生物学研究室
  • 朱 燕波
    北京中医薬大学管理学院
  • 王 琦
    北京中医薬大学中医体質・生殖医学研究センター
  • 戴 昭宇
    香港浸会大学中国医薬学院
  • 中村 由紀子
    レーゲンスブルク大学心理研究所
  • クラウス ランゲ
    レーゲンスブルク大学心理研究所
  • 上馬塲 和夫
    帝京平成大学ユーマンケア学部
  • 橋本 慎太郎
    大名町スキンクリニック
  • 金谷 重彦
    奈良先端科学技術大学院大学計算システムズ生物学研究室 奈良先端科学技術大学院大学データ駆動型サイエンス創造センター
  • 鈴木 信孝
    金沢大学大学院医薬保健学総合研究科臨床研究開発補完代替医療学講座

書誌事項

タイトル別名
  • Data Intensive Study of Accessibility of Edible Species and Healthcare Across the Globe

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説明

本研究は,アクセスできる天然食材による世界の地域の類似性を把握する目的で,世界中の文献を調査し,各地域の天然食材の情報を集積し,データ・サイエンスにより食材活用から世界の地域を分類した.11,752種の食用生物と228地域から構成される28,064件の天然食材とそれを活用する地域の関係に基づいて,クラスター分析法により分割される39個のグループについて,天然食材の活用による地域の類似性を検討した.すべてのデータはKNApSAcKデータベース(http://kanaya.naist.jp/KNApSAcK_World/top.jsp)より閲覧可能である.この39グループについてさらに包括的グループA~Kを定義し,地域の天然食材の多様性を解析した.大陸では地中海,バルト海,西ヨーロッパ,ユカタン半島,南アメリカ,アフリカとアラビア半島,東南アジア,北極海の8地域,また,諸島ではカリブ海諸島,東南アジア諸島,太平洋諸島の3地域にそれぞれ共通する天然食材を活用する傾向がある.このような天然食材の多様性は,地理的要因,気候要因,海流の影響,および物流により特徴づけられる.さらに,これらの天然食材による人のゲノム遺伝学への影響について考察した.データ・インテンシブ・サイエンスでは,膨大なデータの内容を体系的に理解し,特定の目的に関する情報得ることが目標である.人の健康を持続可能なエコシステムと関連付けるという課題の解明における本研究有効性を示した.また,日本の農林水産省が目指す,和食をもとづいた農作物の世界への輸出における本データベースの活用法を提案した.

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被引用文献 (1)*注記

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参考文献 (111)*注記

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