ユリ「カサブランカ」の強い香りの抑制

  • 大久保 直美
    農業・食品産業技術総合研究機構 花き研究所 花き品質解析研究チーム

書誌事項

タイトル別名
  • Inhibition of strong scent of <i>Lilium </i>‘Casa Blanca’
  • ユリ カサブランカ ノ ツヨイ カオリ ノ ヨクセイ

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抄録

強い芳香を持つユリは,狭い空間に置くとにおいが充満するため,不快に感じられることがある.強い香りを持つ花の利用を広げるため,ユリ「カサブランカ」を用いて花の香りの抑制方法を検討した.<BR>「カサブランカ」の香気成分を分析した結果,不快臭を有する成分は芳香族化合物と考えられたことから,香気成分生成抑制剤としてフェニルアラニンアンモニアリアーゼ(PAL : phenylalanine ammonia-lyase)阻害剤を選択した. PAL阻害剤処理区において,香気成分量はコントロールの10〜20%程度となった.官能的にも,PAL阻害剤処理を行ったユリの香りは,無処理区に比べ弱まった.以上のことからPAL阻害剤は,「カサブランカ」の香りの抑制に利用できると考えられる.

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参考文献 (1)*注記

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