陳旧性顔面神経麻痺に対するわれわれの治療法

書誌事項

タイトル別名
  • Methods for treating established facial paralysis

説明

陳旧性顔面神経麻痺に対しては,いくつかの手術方法を組み合わせて再建を行う必要がある。本稿では,この陳旧性麻痺においてわれわれが選択している術式に関して述べる。<BR>陳旧性麻痺の治療においてターゲットとなるのは主に眉毛,眼瞼,頬部,下口唇である。まず眉毛に対しては,眉毛直上の皮膚を切除する方法か,あるいは内視鏡下に挙上する方法を中心として下垂の程度,年齢によって使い分けている。閉瞼不全に対しては,側頭筋移行術が中心であり,最近はゴールドプレートによるlid loadingを行う機会が減少している。下眼瞼外反に対しては,側頭筋移行術単独,重度の場合はこれにKuhnt-Szymanowski法を組み合わせて治療を行っている。頬部に対しては,広背筋移植による一期的再建術が中心であるが,年齢,基礎疾患により静的再建術を行うこともある。下口唇に対しては,健側下口唇の動きに応じて,筋肉移植後に二次的に筋膜移植を行う方法,頬部に筋肉移植をするのと同時に下口唇へも筋肉移植を行う方法,あるいは健側のselective neurectomy and/or myectomyなどを使い分けている。

収録刊行物

  • 頭頸部癌

    頭頸部癌 34 (3), 275-279, 2008

    日本頭頸部癌学会

被引用文献 (1)*注記

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680198102272
  • NII論文ID
    130004510016
  • DOI
    10.5981/jjhnc.34.275
  • ISSN
    18818382
    13495747
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • Crossref
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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