がん切除後下顎骨区域欠損の新しい分類法「CAT分類」―第1報  その概念と分類の実際―

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タイトル別名
  • Novel classification system for oncological mandibular defect: CAT classification
  • ―第1報 その概念と分類の実際―

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説明

がん切除後の下顎骨区域欠損に対する新しい分類法を考案したので報告する。この分類法は,下顎頭(condylar head),下顎角(mandibular angle),オトガイ結節(mental tubercle)の3点を基準点とするため,各点の頭文字をとって「CAT分類」と呼称する。CAT分類では,欠損が各点(C,A,T)を含むかどうかを基準として分類を記述する。例えば,下顎角部を含む区域欠損なら「A」,下顎頭から下顎体部までの欠損なら基準点CとAを含むため「CA」と記述し,片側の下顎枝からオトガイ部を経て対側の下顎体部までの欠損なら,A,T,Tを含むため「ATT」となる。基準点を含まない下顎枝のみの欠損なら「neck」,下顎体部のみの欠損なら「body」とする。分類パターンは全部で14あり,臨床上経験するすべての下顎骨区域欠損を分類することが可能である。自験例を対象とした検討ではCAT分類は整容的手術結果を反映することが示唆されたが,機能的結果との関連も含めた今後の検討を要する。CAT分類は,現在頻用されている他の分類法と比較して,単純かつ明快であり術後結果と一定の相関関係にある可能性が高いことから,がん切除後下顎骨区域欠損の有用な分類法となることが期待される。

収録刊行物

  • 頭頸部癌

    頭頸部癌 34 (3), 412-418, 2008

    日本頭頸部癌学会

被引用文献 (10)*注記

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680198171904
  • NII論文ID
    130004510040
  • DOI
    10.5981/jjhnc.34.412
  • ISSN
    18818382
    13495747
    http://id.crossref.org/issn/13495747
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • Crossref
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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