画像所見から舌癌および口底癌の舌リンパ節転移が示唆された症例の臨床的検討と文献的考察

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タイトル別名
  • Lingual lymph node metastases from carcinoma of the tongue and floor of the mouth suspected by image findings clinical analysis and a review of the Japanese literature
  • clinical analysis and a review of the Japanese literature

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説明

舌リンパ節は,舌下間隙内にある介在リンパ節で,1938年にルビエールが外側群と正中群に分類した。昭和大学歯科病院で1991~2008年に7例で舌扁平上皮癌の舌リンパ節転移または舌リンパ管腫瘍塞栓の疑いとCTで診断したが,5例が原病死した。そこで,自験例と本邦文献で報告された他の32例を臨床像とCTやMRI所見とともに検討した。原発部位は,34例が舌,5例が口底であった。34例(87%)で頸部リンパ節転移の合併があり,5例(13%)で頸部リンパ節転移は見られなかった。26例(76%)で舌リンパ節転移が頸部転移と同時に発見されていた。2年生存率は50%未満であった。自験例のCT所見としては,辺縁強調像と内部低吸収域が舌リンパ節転移の画像診断に有用であった。舌リンパ節転移は術後6ヶ月以内に多くみられるため,頻度は少ないが早期の経過観察においても舌癌や口底癌では舌リンパ節転移に関して考慮すべきである。

収録刊行物

  • 頭頸部癌

    頭頸部癌 36 (4), 488-497, 2010

    日本頭頸部癌学会

被引用文献 (4)*注記

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参考文献 (32)*注記

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