塩酸セビメリン含嗽療法の作用機序に関する1考察

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  • Consideration of Mechanism for Gargle Remedy of Cevimeline Hydrochloride Hydrate

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説明

塩酸セビメリンは優れた有効性を示したが, 消化器症状の副作用も少なくなく, 投与中止に至る症例もみられた。これらを解決する目的で本剤の含嗽療法が試みられ, 唾液分泌増加と副作用の軽減が報告されている。しかし, その作用機序は明らかではない。そこで作用機序を確認するため本療法後の血漿および口唇腺中の薬剤濃度を測定した。含嗽液は飲用水50ccに本剤30mgを溶解し, 炭酸水素ナトリウム1gを加えた。対照は本剤30mgの内服とした。口唇腺中濃度は含嗽30分後には2571.3ng/gで最高値を示し, その後は緩やかに低下, 対照は30分後: 測定限界値以下, 60分後: 413.5ng/g, 90分後: 4640ng/gであった。血漿中濃度は含嗽では全例約20ng/ml, 対照は30分, 60分後: 20ng/ml以下, 90分後: 138.7ng/mlを示した。以上より本療法では直接薬剤が口唇腺に吸収されていると思われ, 唾液分泌増加作用は唾液腺への局所可能性が示唆された。

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