化学放射線療法後のSalvage手術―術後合併症―

  • 菅澤 正
    埼玉医科大学国際医療センター包括的がんセンター頭頸部腫瘍科

書誌事項

タイトル別名
  • Salvage operation after concurrent chemo-radio therapy
  • ―術後合併症―
公開日
2007
DOI
  • 10.5981/jjhnc.33.346
公開者
日本頭頸部癌学会

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説明

近年,化学放射線同時併用療法の普及と共に,再発例のsalvage 手術症例も増加している。今回,自験例を検討し,その問題点を明らかにした。対象は,2001年以降,根治切除可能症例で化学放射線同時併用療法後に再発を来たし,salvage手術を施行した22例である。原発巣は下咽頭15,中咽頭5,喉頭1,舌1例である。下咽頭癌13例に空腸再建が行われ,残り2例は頸部郭清のみであった。中咽頭癌は3例に再建が施行され2例は一期縫縮した。喉頭は全摘両頸部郭清,舌は部分切除,下顎辺縁切除が行われた。合併症は,2004年までの4例で術後晩期の感染から,頸動脈破裂を来たした。合併症率は59%に達した。組織障害による肉芽形成不全のため小死腔残存し,感染をきたすためと思われた。そのため2005年以降,DP皮弁で皮膚張り替えし,術後肉芽形成を期待し,更に頸部郭清範囲の縮小,dead spaceの管理等の工夫を加え,合併症は減少した。全例,病理学的には根治切除できたが,遠隔転移7例,局所再発4例,手術関連死2例を認め,無病生存は8例のみであった。化学放射線同時併用療法後のsalvage手術では,合併症予防のため,必要最小限の手術範囲とすべきであり,頸部皮切のデザインには,細心の注意を払い,血流不良の場合はDP皮弁の使用を躊躇せず,dead spaceの管理の留意する必要があると思われた。

収録刊行物

  • 頭頸部癌

    頭頸部癌 33 (3), 346-351, 2007

    日本頭頸部癌学会

被引用文献 (22)*注記

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参考文献 (18)*注記

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