遊離皮弁再建後の合併症とその対応  ‐遊離皮弁全壊死後の対応‐

書誌事項

タイトル別名
  • Treatment after total necrosis of free flap reconstruction for head and neck cancer
  • ―遊離皮弁全壊死後の対応―

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説明

2005年1月から2010年1月まで頭頸部癌切除後に遊離組織移植を行った328例の内,皮弁全壊死となったのは15例で,初回原発巣手術は咽喉食摘(以下TPLE)7例,上顎全摘術2例,上顎部分切除2例,舌・口腔底癌のpull through法による腫瘍切除2例などで,全壊死した遊離組織移植は遊離空腸7例,腹直筋皮弁3例,前外側大腿皮弁2例,腓骨皮弁2例などであった。遊離空腸移植に関しては全例移植空腸壊死発見後速やかに再手術を施行している。15例中再度皮弁もしくは遊離空腸を移植したのは10例で,残りの5例はデブリードマンのみであった。移植空腸壊死症例において,再遊離空腸と大胸筋皮弁再建の間に在院日数,食事形態に明らかな差は認めなかったが,後者では内視鏡的拡張術を余儀なくされた。遊離皮弁全壊死後の救済処置は機能面・整容面を考慮すれば再遊離組織移植が望ましい。再遊離移植困難な場合は,有茎皮弁でもある程度の機能の維持が可能である。

収録刊行物

  • 頭頸部癌

    頭頸部癌 36 (4), 406-413, 2010

    日本頭頸部癌学会

被引用文献 (2)*注記

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参考文献 (2)*注記

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680200190592
  • NII論文ID
    130004510074
  • DOI
    10.5981/jjhnc.36.406
  • ISSN
    18818382
    13495747
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • Crossref
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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