術後機能と後遺症からみた頚部郭清術―頚部郭清術の後遺症に関する実態調査より―

書誌事項

タイトル別名
  • QUALITY OF LIFE AFTER NECK DISSECTION
  • ―頸部郭清術の後遺症に関する実態調査より―

説明

根治的頸部郭清術による後遺症を改善するために,郭清範囲の縮小や臓器の温存など様々な術式が提唱されてきたが,本来の目的であるQOLの観点から有効性を評価した報告は少ない。そこで厚生労働省科学研究費補助金「頭頸部がんのリンパ節転移に対する標準的治療法の確立に関する研究」班において,質問表と上肢挙上テストからなる頸部郭清術後機能評価法を作成した。神戸大学で行われたcross section法によるパイロットスタディーでは,郭清範囲や非リンパ組織の取り扱いと各項目との関連が認められ,本評価法が有効であると考えられた。続いて行われた4施設による共同研究では,1)積極的に適正なリハビリを行うことにより温存された副神経の機能がより回復すること,2)レベルVの郭清を省略し頸神経を温存することにより,首の「硬さ」,「痛み」,「しびれ感」,「締め付け感」が改善することが示された。本評価法が本邦における標準的な頸部郭清術の機能評価法として普及することを期待したい。

収録刊行物

  • 頭頸部癌

    頭頸部癌 31 (3), 391-395, 2005

    日本頭頸部癌学会

被引用文献 (8)*注記

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参考文献 (5)*注記

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680200611072
  • NII論文ID
    130004509871
  • DOI
    10.5981/jjhnc.31.391
  • ISSN
    18818382
    13495747
    http://id.crossref.org/issn/13495747
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • Crossref
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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