末梢静脈穿刺に効果的な上肢温罨法の検証

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  • Effects of Hot Compress on Superficial Vein of Forearm for Venipuncture
  • マッショウ ジョウミャク センシ ニ コウカテキ ナ ジョウシオン アンポウ ノ ケンショウ

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抄録

本研究の目的は,末梢静脈穿刺に効果的な上肢温罨法に関する検証である.<br/> 健常人を対象に左肘窩部の肘正中皮静脈を評価血管として,温罨法の有無による血管怒張効果をクロスオーバー試験で比較した.上肢への温罨法は,肘窩部より末梢側に対して,加温部の皮膚表面温度が40±2℃になるように15分間実施した.静脈怒張の評価は,駆血圧の強さにも影響を受けるために,マンシェットを用いて60mmHgに統一した.その結果,皮膚表面温度,血流量,血管断面積とも有意に増加することが示され,温罨法による血管断面積の増加率は16.8%であった.また,指尖部皮膚表面温度が低下している場合,血管断面積の増加率が大きく,上肢温罨法を実施する際には,その適応を見極めることが重要であることも示唆された.以上より,40℃前後で15分間の上肢温罨法は,静脈怒張に有効であることが明らかとなった.

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