新人看護師の看護技術の習得過程

  • 山口 みのり
    関東学院設置準備室 (元日本赤十字看護大学大学院看護学研究科博士課程)

書誌事項

タイトル別名
  • The Beginner Nurses’ Learning Process of the Nursing Art :
  • 新人看護師の看護技術の習得過程 : 先輩看護師と実施する体位変換時の身体感覚に焦点を当てて
  • シンジン カンゴシ ノ カンゴ ギジュツ ノ シュウトク カテイ : センパイ カンゴシ ト ジッシ スル タイイ ヘンカンジ ノ シンタイ カンカク ニ ショウテン オ アテテ
  • ─先輩看護師と実施する体位変換時の身体感覚に焦点を当てて─
  • Focusing on Their Bodily Senses While Changing the Body Positions of Their Patients with Senior Nurses

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抄録

本研究の目的は,先輩看護師との体位変換の実践場面における身体感覚に着目して,新人看護師が看護技術を習得していく過程を明らかにすることである.研究方法は,参加観察法と半構造化面接法による質的記述的研究で,研究参加者は新人看護師5名であった.5月の病棟配属後,新人看護師は先輩看護師との生活行動援助を繰り返した.はじめは先輩看護師の行為についていけないと感じたが,それは援助のリズムを学ぶことにつながっていた.何度も実践することで,徐々に技術のコツをつかむと,6月を迎えたころには技術習得の手ごたえを感じ,先輩看護師と一体感のある動きを創出するようになった.また,自分のやりやすい方法を見い出し,患者にできることを促すことを通じて,患者へのまなざしも芽生えていた.7月から8月になると,患者を体位変換する際に得た身体感覚を頼りに,患者の身体状況をアセスメントし,患者に合わせて援助方法を選択するようになっていった.

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