演視床や脳幹損傷で生ずる高次脳機能障害について

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【要旨】純粋語聾は連合繊維と交連繊維の損傷で生じると考えられてきた。しかし、最近、連合繊維や交連繊維よりずっと下位の脳構造である下丘が左右とも損傷されると生ずるという報告がなされた。したがって、純粋語聾以外の高次脳機能障害についても、大脳皮質、連合繊維、交連繊維などよりも下位の脳構造で生ずる可能性を検討の要があると考えられる。成人の場合は、両側下丘損傷で純粋語聾が生ずるが、周産期に両側下丘損傷を蒙ると自閉症になるのではないかという仮説がある。周産期には神経線維の髄鞘化が進んでいないので、成人の場合とは同じ損傷を蒙っても症状が違う可能性がある。この方面の研究の進歩が待たれる。

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  • CRID
    1390282680202741376
  • NII Article ID
    130004388085
  • DOI
    10.11253/ninchishinkeikagaku1999.9.189
  • ISSN
    1884510X
    13444298
  • Text Lang
    ja
  • Data Source
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • Abstract License Flag
    Disallowed

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