豪雪地の山腹工施工地に植栽されたミヤマカワラハンノキの成長と樹形―治山植物としての可能性の検討―

  • 長谷川 幹夫
    富山県農林水産総合技術センター・森林研究所
  • 相浦 英春
    富山県農林水産総合技術センター・森林研究所
  • 高橋 由佳
    富山県農林水産総合技術センター・森林研究所
  • 吉田 俊也
    北海道大学北方生物圏フィールド科学センター雨龍研究林

書誌事項

タイトル別名
  • Alnus faurei Planted on Steep Disturbed Hillsides in a Heavy Snowfall Region: Its Growth and Tree Form and Availability for Revegetation.
  • ゴウセツチ ノ サンプクコウ セコウチ ニ ショクサイサレタ ミヤマカワラハンノキ ノ セイチョウ ト ジュケイ チサン ショクブツ ト シテノ カノウセイ ノ ケントウ
  • Alnus faurei Planted on Steep Disturbed Hillsides in a Heavy Snowfall Region:
  • Its Growth and Tree Form and Availability for Revegetation
  • —治山植物としての可能性の検討—

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抄録

ミヤマカワラハンノキの治山植物としての可能性を探るため, 成長と樹形を使用頻度の高いミヤマハンノキ・ヤマハンノキと比較しつつ検討した。豪雪地の山腹工施工地において, 3種の植栽木の樹高・樹冠直径を9∼18年間, ミヤマカワラハンノキとミヤマハンノキの萌芽幹の樹幹長と根元直径を18年間にわたって調査した。ミヤマカワラハンノキは他種に比較して樹高成長より樹冠の拡張を優先する傾向が強く, 植栽から3年後で樹高130cmに対し, 樹冠直径は110 cmに達した。ヤマハンノキが9年後までに雪圧害を受け衰退したのに対し, ミヤマカワラハンノキは被害が少なく施工地で優占していた。この違いは, ミヤマカワラハンノキが多くの萌芽幹をもち, 雪圧害を受けにくい樹形を形成することによるものと考えられた。ミヤマハンノキは両種の中間的な樹形であった。以上のことから, ミヤマカワラハンノキは豪雪地での治山植物として有用であると判断した。

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参考文献 (25)*注記

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