安全確保速度に基づく無信号交差点形状の安全度評価

  • 里村 祥太
    奈良先端科学技術大学院大学情報科学研究科
  • 野田 賢
    福岡大学工学部化学システム工学科
  • 杉本 謙二
    奈良先端科学技術大学院大学情報科学研究科

書誌事項

タイトル別名
  • Safety Evaluation Method of Non-Signalized Intersection Based on Highest Admitted Speed
  • アンゼン カクホ ソクド ニ モトズク ムシンゴウ コウサテン ケイジョウ ノ アンゼンド ヒョウカ

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抄録

安全確保速度(Highest Admitted Speed: HAS)は, 自車が非優先側道路から交差点に進入するとき, 交差道路の死角から現れる車両の中で, 自車に衝突する可能性がある交差自動車の限界速度として定義される. 本論文では, HAS に基づく無信号交差点形状の安全度評価法を提案する. 提案法では, 対象交差点の形状データから, 想定する交差自動車に対するHAS を最適とする交差点通過行動プロフィールを数理的に探索し, そのときのHAS 値を交差点の安全度の評価値とする. 評価値は, その交差点で得られる安全度の上限値であるため, HAS 値が高い交差点であるほど, 出会い頭事故が起こりにくい安全度の高い交差点形状であるといえる. 提案手法を実在の無信号交差点5 ヶ所に適用し, 定量的な安全度評価を行った. 提案法は, 交差点の形状データのみで網羅的に交差点の安全度を評価できる, 事故発生に至らない潜在的に危険な交差点の抽出が可能である, 評価の前提である運転行動の基準が明確である, 交差点形状の改善にも応用できるという特徴を有する.

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