ポインティングデバイスを利用した音声生成方式 : 発話障害者のための支援機器として

  • 藪 謙一郎
    首都大学東京大学院システムデザイン研究科
  • 伊福部 達
    東京大学先端科学技術研究センター
  • 青村 茂
    首都大学東京大学院システムデザイン研究科

書誌事項

タイトル別名
  • A speech synthesis method using a pointing device : As a speaking aid for speech disorders
  • ポインティングデバイス オ リヨウ シタ オンセイ セイセイ ホウシキ ハツワ ショウガイシャ ノ タメ ノ シエン キキ ト シテ

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抄録

我々は,発話障害者の補助機器として,ポインティングデバイスと小型のパソコン(PC)を使用した音声生成器を提案している。本音声生成器は,ユーザの指の位置や動きの入力によって音声生成パラメータを制御するもので,ヒトの子音認識機能を加味して,少ない制御パラメータでも子音を認識させ得るようにしている。その試作器として,ペンタブレットを使用したPC上で動作する音声生成器を作成した。評価実験として,ペンタブレットで操作面上をなぞって5つの連続音声を生成させ,その聴取実験を行った。その結果,摩擦音や破擦音に必要な乱流音を含まなくても,子音を含むように聞こえる音声を生成できることがわかった。さらに,ペンの動きの速度に変化をつけたり,リズムを変えたりすることで,感情が含まれる音声表現もできることがわかった。操作法が単純であることから,失語症やその他の構音障害者のための生活支援機器として,家族や親しい友人との簡単な意思伝達に効果的と考えられる。

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参考文献 (16)*注記

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