排尿障害の新しい薬剤治療と電気・磁気治療法

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タイトル別名
  • A Novel Drug Therapy and Electrical/Magnetic Stimulation for the Treatment of Lower Urinary Tract Dysfunction

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抄録

<p> 排尿障害 (下部尿路機能障害) には, 蓄尿障害と排尿 (排出) 障害があり, それぞれ膀胱 (排尿筋) 機能障害と尿道 (括約筋) 機能障害に分けられる.</p><p> 蓄尿障害に対する治療の目的は, 膀胱機能に対しては排尿筋収縮を減弱する (膀胱知覚を抑制する) ことであり, 尿道機能に対しては, 尿道平滑筋, あるいは横紋筋の収縮性を増強することである. 保存療法の行動療法には, 生活指導, 膀胱訓練, 理学療法がある. この理学療法の新しい治療法として, 磁気刺激療法がある. これは尿道括約筋 (骨盤底筋) の収縮性を増強することにより腹圧性尿失禁に, 膀胱の収縮を抑制することにより排尿筋過活動に有効である. 薬物療法としては, 過活動膀胱に対しては, これまで抗コリン薬が主流であった. 新しい抗コリン薬としてフェソテロジンが発売され, また副作用軽減を目的にオキシブチニン経皮吸収型製剤 (ネオキシテープ) が発売された. また新しい機序の薬物療法として2011年にβ3-アドレナリン受容体刺激薬 (ミラベグロン) が発売された. その他の新しい薬物として, ボツリヌス毒素膀胱壁内注入療法などが開発されているが, いまだ日本での適応は認められていない.</p>

収録刊行物

  • 脊髄外科

    脊髄外科 28 (1), 11-16, 2014

    日本脊髄外科学会

参考文献 (13)*注記

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