肥満のタイプと生活習慣病危険因子の関連性について

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タイトル別名
  • Association Between Obesity Types and Risk Factors of Lifestyle Related Disease
  • ヒマン ノ タイプ ト セイカツ シュウカンビョウ キケン インシ ノ カンレンセイ ニ ツイテ

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目的:当院人間ドックでは肥満の指標として,body mass index(BMI)・体脂肪率・ウエスト周囲径を取り入れているが,それらを組み合わせて肥満をタイプ別に分類し,生活習慣病危険因子と関連のある検査項目を比較し検討した.方法:人間ドック受診者1,527名(平均年齢男性48.17歳,女性47 .9歳)について,BMIと体脂肪率・BMIとウエスト周囲径を組み合わせて非肥満群・かくれ肥満群・みかけ肥満群・真性肥満群の4タイプに分類した.4タイプ別に,血圧・血清脂質・血糖・尿酸の平均値と腹部超音波検査による脂肪肝所見の異常者頻度を比較した.結果:BMIと体脂肪率, BMIとウエスト周囲径のどちらの組み合わせにおいても,非肥満群と肥満群(かくれ・みかけ・真性)を比較すると,明らかに肥満群において生活習慣病の危険因子と関連のある検査項目に影響が見られた.男性では体脂肪率・ウエスト周囲径のどちらの組み合わせでも全ての項目において非肥満群とかくれ肥満群との間に有意差を認めた.結論:肥満が生活習慣病の検査項目と関連があることは明らかであり,体脂肪率・ウエスト周囲径の測定は,肥満判定に意味を持ち生活習慣病に深く関与する検査項目への影響を見る場合の指標となるものと考えられる.しかし,女性のウエスト周囲径の基準については今後さらに検討が必要である.

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