Evaluation by Kampo medical faculty of a simulator for teaching abdominal palpation

  • YAKUBO Shuji
    Division of Integrated Herbal Medicine, Department of Medicine, Nihon University School of Medicine
  • KINOSHITA Yuko
    Division of Integrated Herbal Medicine, Department of Medicine, Nihon University School of Medicine
  • UEDA Yukiko
    Division of Integrated Herbal Medicine, Department of Medicine, Nihon University School of Medicine
  • NIIMI Masanori
    Division of Vascular Surgery and Transplant Immunology, Department of Surgery, Teikyo University School of Medicine
  • OTA Hiroshi
    Application Producers Qualifying Team, Local Activities Promotion Group, Japan Invention and Innovation Institute

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抄録

漢方医学には腹部の身体所見である腹証を得るために, 腹診という日本独特の診断法が存在している。 漢方医学では疾患による生体の変化が, 腹部に腹証として表現されると考えている。 このため漢方医学の臨床ではあらゆる疾患を対象として, 腹診が行われている。 この腹診を教育するために, 腹診教育用シミュレータの作成を我々は行ってきた。 これは腹直筋緊張, 心下痞鞭, 胸脇苦満, 小腹硬満, 小腹不仁, 心下部振水音のそれぞれの所見をもつ 6 個の腹部モデルである。 漢方医学教育担当者14名が, この腹診シミュレータを触診後に, 我々の用意したアンケート調査に回答した。 腹直筋緊張モデル, 心下痞鞭モデル, 小腹不仁モデル, 胸脇苦満モデル, 小腹硬満モデルは教育の現場で使用するさいに, 満足できるモデルであると考えられた。 しかし, 心下部振水音モデルは不満足と評価された。 自由に記入した意見では, 改良すべき課題も指摘や, 今後の新たな期待ばかりでなく, 教育の現場で有用であろうという意見もみられた。 腹診シミュレータに関して教育担当者の85.7 % が, 極めて興味深い, あるいは興味深いという評価をしており, 教育担当者の興味は大きいと考えられた。 腹診シミュレータの教育における有用性については, 教育担当者の78.6 % が, 極めて有用, あるいは有用という評価をしている。 教育担当者の本シミュレータに対する期待は大きいと考えられ, 本シミュレータが教育の現場において, 効力を発揮することが期待される。

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参考文献 (13)*注記

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