日本におけるスズメ個体数の減少要因の解明:近年建てられた住宅地におけるスズメの巣の密度の低さ
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- 三上 修
- Department of Biology, Center for Liberal Arts and Sciences, Iwate Medical University
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- 三上 かつら
- Japan Bird Research Association
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- 松井 晋
- Laboratory of Animal Ecology, Department of Life Sciences, Rikkyo University
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- 森本 元
- Laboratory of Animal Ecology, Department of Life Sciences, Rikkyo University Yamashina Institute for Ornithology
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- 上田 恵介
- Laboratory of Animal Ecology, Department of Life Sciences, Rikkyo University
書誌事項
- タイトル別名
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- Investigating a cause for the decline of the Eurasian Tree Sparrow population in Japan: low nest density in new residential construction
説明
近年,日本国内においてスズメ Passer montanus の個体数が減少傾向にあると言われている.この要因として,住宅構造の変化がしばしば挙げられる.具体的には,スズメは住宅など人工物にある隙間に営巣するが,近年になって建てられた住宅は,気密性が高いので,スズメが巣をつくれず,それによってスズメの減少が引き起こされたのではないかというものである.このことは可能性としてはあげられてきたが,実際にそのような影響が本当にあるのか,あるとしてどれくらい影響なのかは,わかっていない.そこで,これらを明らかにするために,岩手県と埼玉県において,1970年代から2000年代のあいだに異なる時期に宅地化された住宅地それぞれのスズメの巣の密度を調べ,比較した.その結果,巣の密度は,岩手県の調査地では,1970年頃にできた古い住宅地は2000年頃にできた新しい住宅地の3.8倍高く,埼玉県の調査地でも,古い住宅地は新しい住宅地の4.8倍高かった.このことから,住宅が新しくなったことで,スズメが巣をつくれなくなり,スズメの減少をもたらした可能性は大きいと考えられる.ただし,住宅が新しくなることによりスズメが営巣しづらくなる詳細なしくみは,岩手県の調査地と埼玉県の調査地のあいだで,異なっていた.今後より広い範囲での調査が必要である.
収録刊行物
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- Bird Research
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Bird Research 9 (0), A13-A22, 2013
特定非営利活動法人バードリサーチ
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282680211016704
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- NII論文ID
- 130003366498
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- ISSN
- 18801595
- 18801587
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可