行動変容に向けた「特定保健指導支援システム」の開発

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タイトル別名
  • Development of Specific Health Guidance Support System aiming to Improve Lifestyle Habits
  • コウドウ ヘンヨウ ニ ムケタ トクテイ ホケン シドウ シエン システム ノ カイハツ

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抄録

目的:平成20年4月より施行された特定保健指導は,支援計画の立案に始まり,積極的支援者への継続支援,ポイントやデータ管理等,支援だけでなく事務的処理も煩雑となることが予想されたため,特定保健指導に携わる保健師や管理栄養士が中心となり,初回面接から報告までを一元化したシステムを株式会社オネストと構築したので報告する.<br>方法:システムは平成19年4月9日より3月末までの約1年,循環器科医師,保健師,管理栄養士,情報管理担当者と,株式会社オネストのシステムエンジニア(SE)とで構築した.保健師,管理栄養士がパワーポイントにて作成した画面イメージをSEがシステム化し,それを確認・修正する作業を繰り返し,1画面ずつ仕上げていった.<br>結果:構築したシステムの要点は以下の通りである.動画や画像を使用した初回面接画面,飽きさせない楽しい保健指導の提供,限られた支援時間の有効活用,100kcalカルタで食事と運動相互に簡単cal換算,6ヶ月間の継続支援スケジュールの自動作成,日々の支援予定やデータ・ポイントの一括管理,支援情報をスタッフ間でタイムリーに共有,支援情報の全電子データ化.このシステムを使用し,契約12団体(9市町村国保,2健保組合,1共済組合)の人間ドック及び巡回健診受診者の中で特定保健指導対象となり,本人の同意が得られた者に特定保健指導を実施した.平成20年12月末までの特定保健指導(初回面接)実施者数は,人間ドック受診者567名,巡回健診受診者1,086名の計1,653名.実施率は88.8%であった.<br>結論:保健師12名,管理栄養士4名,健康運動指導士6名,事務1名の限られたスタッフで年間1,500名以上の特定保健指導を実施していくには,このシステムが必要不可欠であると考える.今年度の反省点を踏まえ,次年度は効果判定とともに,さらなるシステムの構築に努めていきたい.<br>

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