乳腺超音波検診の検査精度向上へ向けて -二次検査についての検討-

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タイトル別名
  • Study on Improving Accuracy of Ultrasound Mammary Gland Examination - Investigation of Secondary Examination Finding -
  • ニュウセン チョウオンパ ケンシン ノ ケンサ セイド コウジョウ エ ムケテ 2ジ ケンサ ニ ツイテ ノ ケントウ

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抄録

目的:近年乳がん罹患者数の増加から乳がん検診への関心が高まり,乳腺超音波検査受診者数も年々増加している.それに伴い二次検査対象者数も増加している.当センターにおける二次検査判定基準の再評価をするために,超音波所見について検討した.<br>方法:対象は2005年6月から2009年3月末までに乳腺超音波検査を受診した3,952名.画像評価は一次・二次ともに検査実施技師によるコメントと専門医2名の同意にて評価した.二次検査症例について,一次検査と二次検査の画像・所見を対比し検討した.<br>結果:乳腺超音波検査を受診された3,952名中,C2判定は341名(8.6%)であった.当センターにて二次検査を施行した方は122名.所見の内訳は,線維腺腫96名,乳管内乳頭腫14名,低エコー腫瘤疑い9名,低エコー域疑い1名,嚢胞1名,乳腺症1名であった.二次検査後に判定が変わらなかった方は106名,判定が軽くなった方は10名,判定が重くなった方は6名であった.<br>結論:二次検査対象者のほとんどが線維腺腫であり,大きさや形状の変化を認めなかった.このことから二次検査の判定基準を見直し,典型的な線維腺腫などを除外していくことが検査精度の向上につながり,受診者の精神的不安・医療費負担も軽減すると考えられた.引き続き二次検査症例を検討することでさらに検査精度が向上すると考えられる.

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