認知症および認知機能低下者を含む高齢入院患者群への老年専門職チームによる介入の在院日数短縮等への有効性 : システマティックレビューとメタアナリシス

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タイトル別名
  • Systematic Review and Meta-analysis of Geriatric Specialist Health Care Team Implementations to Reduce Hospital Bed Days for Older Adult Inpatients with Dementia and Cognitive Disorders

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抄録

【目的】老年専門職チームによる入院中の介入が,通常ケアと比較して,認知症,および認知機能の低下者を含む入院高齢患者群への在院日数の減少等の臨床指標が良好であるかをシステマティックレビューとメタアナリシスにより評価する.【方法】和英文献データベースを用いて2014年7月に検索を行い,(1)ランダム化比較試験,(2)65歳以上の入院患者への医療,(3)MMSE等により対象者の認知機能をスクリーニングしているか,または認知症と診断されている,(4)老年科医や老年専門看護師等の複数職種で構成する老年専門職チームによるアセスメントと介入を行っているという適格基準を満たした文献を評価した.解析には変量効果モデルを用い,リスク比と平均差を算出し,異質性はI2統計量により評価した.【結果】メタアナリシスには7文献301〜999人分を統合した.老年専門職チームによる介入は,認知症,認知機能の低下者を含む入院高齢患者群への平均在院日数を有意に減少した.しかし,入院中死亡率,退院時・退院後1年間のナーシングホーム入所の減少効果は明確ではなかった.【結論】老年専門職チームによる介入は認知症,認知機能の低下者を含む入院高齢患者群への平均在院日数の減少に有効であるが,エビデンスは限定的である.

収録刊行物

  • 老年看護学

    老年看護学 20 (2), 23-35, 2016

    一般社団法人 日本老年看護学会

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