PETドツク検診の現状について

  • 龍 智子
    医療法人社団博修会福岡和白総合健診クリニック
  • 山永 義之
    医療法人社団博修会福岡和白総合健診クリニック
  • 杉江 由美
    医療法人社団博修会福岡和白総合健診クリニック
  • 谷村 陽子
    医療法人社団博修会福岡和白総合健診クリニック
  • 三輪 恵
    医療法人社団博修会福岡和白総合健診クリニック
  • 森田 誠一郎
    医療法人財団池友会福岡和白PET画像診断クリニック
  • 本間 穣
    医療法人財団池友会福岡和白PET画像診断クリニック

書誌事項

タイトル別名
  • The Role of Positron Emission Tomography in Cancer Screening
  • PETドック検診の現状について
  • PET ドック ケンシン ノ ゲンジョウ ニ ツイテ

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説明

目的:Positron emission tomography(PET)検査は「全てのがんがわかる」と思っている受診者が予想外に多い.そこで,当施設における2-fluoro[18F]-2-deoxy-d-glucose(FDG)を用いたPET検査によるがん検診(以下PETドックとする)の現状について検討し,今後の啓蒙活動につなげていきたい.方法:がんが発見された症例において,PET集積の有無と,がん発見の契機となった検査項目に注目し検討を行った.結果:対象者1,930名のうち,要精密検査者は120名(要精検査者率6.2%),精密検査受診者は97名(精検受診者率80.8%)であった.がん症例は29例(がん発見率1.5%)発見された.発見されたがん症例のうち,PET陽性がんは17例であり,残り12例はPET陰性がんで,PET以外の検査により発見された.その契機となったのは,上部消化管内視鏡検査,前立腺腫瘍マーカー(prostate specific antigen:PSA),便潜血反応検査,マンモグラフィ検査などであった.結論:PET検査によるがん発見率は従来の検診に比べ向上した.PET検査で発見され易いがんは甲状腺がん,大腸がん,肺がんなどであり,発見されにくいがんは胃がん,前立腺がん,乳がんであった.今回の結果により,PET検査は万全でないという点が再確認できたと共に,従来の検診の大切さを考えるよい機会となった.従って,PET検査と従来の検診を組み合わせることが重要であり,この点を受診者によく理解してもらうことが必要である.

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参考文献 (5)*注記

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