スコポラミン製剤などにより誘発したと考えられる閉塞隅角緑内障2連緯症例

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タイトル別名
  • Two Cases of Acute Angle Closure Glaucoma Attack which were Triggered by Scoporamine Hydrobromide
  • 症例報告 スコポラミン製剤などにより誘発したと考えられる閉塞隅角緑内障2連続症例
  • ショウレイ ホウコク スコポラミン セイザイ ナド ニ ヨリ ユウハツシタ ト カンガエラレル ヘイソク グウカク リョクナイショウ 2 レンゾク ショウレイ

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抄録

目的:多治見スタディによれば40歳以上の人ロの1.3%が閉塞隅角を有し,緑内障となる危険を持っている.閉塞隅角眼は散瞳によって緑内障発作を誘発されやすい.スコポラミン製剤などの散瞳作用のある薬剤が頻用される.問診では閉塞隅角眼の検出は困難である.医原性緑内障の発作を起こしたと考えられる2症例を経験した.症例:症例: 58歳女性,2005年10月12日初診同年9月24日腹痛で救急に受診.スコポラミン製剤を処方されていた.10月9日電灯の光がにじむ.10月10日より右眼疼痛.初診時:視力右=0.4(nc),左=0.6(08×-1.0D)眼圧右=48mmHg,左=32mmHg右眼散瞳,結膜充血,角膜混濁.眼底:視神経乳頭は正常.症例2.75歳女性.胆石の手術既往あり,2005年10月17日初診.10月16日から腹痛,吐気,嘔吐,左眼痛あり,イレウスを疑い,スコポラミン製剤を注射後,左散瞳,疼痛あり,内科より紹介される.初診時:左散瞳,浅前房,結膜充血,角膜浮腫,右=12mmHg,左=73mmHg,処置:降圧の上,レーザー虹彩切開術を施行した.結論:比較的頻繁に使われる薬剤が緑内障の発作を起こすことがある.50歳以上になったら,自覚症状がなくとも眼科受診をする必要がある.または検診で前房深度を簡単に計測する装置(Scanning Peripheral Anterior Chamber Depth Analyzer)を用いる方法もある.

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参考文献 (11)*注記

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