当施設における対策型子宮頸がん検診受検者と子宮頸がん予防ワクチン任意接種者の検診行動と意識の比較検討

  • 後山 尚久
    大阪医科大学健康科学クリニック 大阪医科大学健康科学クリニック寄附講座(未病科学・健康生成医学)
  • 萩原 暢子
    大阪医科大学健康科学クリニック
  • 中野 未知子
    大阪医科大学健康科学クリニック
  • 小林 喜美代
    大阪医科大学健康科学クリニック
  • 石原 多恵
    大阪医科大学健康科学クリニック
  • 福永 知子
    大阪医科大学健康科学クリニック
  • 藤原 祥子
    大阪医科大学健康科学クリニック 大阪医科大学健康科学クリニック寄附講座(未病科学・健康生成医学)

書誌事項

タイトル別名
  • Comparison of Screening Behavior and Awareness of Women Undergoing Organized Screening or Voluntary Prophylactic Vaccination for Cervical Cancer in Our Institution
  • トウ シセツ ニ オケル タイサクガタ シキュウケイ ガン ケンシン ジュケンシャ ト シキュウケイ ガン ヨボウ ワクチン ニンイ セッシュシャ ノ ケンシン コウドウ ト イシキ ノ ヒカク ケントウ

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抄録

目的:我が国の子宮頸がん検診率の低迷の要因を明らかにする目的で,子宮頸がん検診の受診行動に関する意識調査を実施した.<br>方法:対象は2011年度に当施設で対策型子宮頸がん検診を受けた20~30歳代の638例,および2010年1月より2014年3月までに当施設で子宮頸がん予防ワクチンの任意接種を終了した116例であり,子宮頸がん検診に関する意識調査を自己記入式アンケートにて実施した.<br>結果:20~30歳代の女性の子宮頸がん検診を受けなかった理由の75.1%は「なんとなく,きっかけがない」であり,「自分には無縁」が28.7%にみられた.今回検診を受けた理由の69.4%は「子宮頸がん検診クーポンの送付」であった.このことは,子宮頸がん検診の意義の伝達の徹底の必要性と何らかのきっかけの提供が検診への行動化に繋がることを示している.また,理想とする検診間隔として毎年とする意見が60.5%を占めていたが,実際には毎年および隔年の受診がそれぞれ16%であった.これに対して,予防ワクチンの存在を知り,それを実際に接種した女性の92.5%に今後の検診継続意欲が認められた.<br>結論:検診行動の国際レベルへのシフトは,子宮頸がん検診の認知度の向上とともに,子宮頸がんは予防できるがんであるという,疾患を理解したうえでのきっかけの提供による行動化の推進にあることが推測された.

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