茨城県神栖市で起きた有機ヒ素化合物による地下水汚染機構の解明に関する数値解析

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タイトル別名
  • Numerical simulation on groundwater contamination by organoarsenic compounds in Kamisu City, Ibaraki Prefecture, Japan

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本稿では,3次元数値解析を実施して,茨城県神栖市で起きた有機ヒ素化合物(ジフェニルアルシン酸,DPAA)による地下水汚染機構を明らかにした。汚染が発見された飲用井戸(A井戸)周辺を対象とした数値解析では,A井戸南東90m地点の表層地盤中で発見されたコンクリート様の塊から溶出したDPAAを高濃度に含む汚染水が,密度流によって地下深くまで降下浸透し,深度30m付近の洪積砂礫層に達した後,流速の大きな地下水流れに乗って,A井戸およびその下流域にまで拡がっていく様子が示された。これにより,A井戸の汚染の原因はコンクリート様の塊から溶出したDPAAであることが推察された。また,汚染地域全体を対象とした数値解析では,汚染発見によって複数の企業局揚水井戸の運転が停止されるまでの間,これらの井戸からの揚水の影響でDPAAの下流への拡散が抑制されていた可能性が高いことも示唆された。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680233682432
  • NII論文ID
    130004482858
  • DOI
    10.3208/jgs.6.383
  • ISSN
    18806341
  • 本文言語コード
    ja
  • 資料種別
    journal article
  • データソース種別
    • JaLC
    • Crossref
    • CiNii Articles
    • KAKEN
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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