日本ザーネン種ヤギにおける体尺測定値からの体重推定

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  • Body weight estimation from body measurements in Japanese Saanen goats
  • ニホン ザーネンシュ ヤギ ニ オケル カラダ シャク ソクテイチ カラ ノ タイジュウ スイテイ

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抄録

<p>日本ザーネン種ヤギの簡易な体重推定法を開発するため、回帰分析により体重推定式を作成した。6~24ヵ月齢の397頭(去勢、種雄、育成、妊娠、泌乳または乾乳を含む)の体重(W;kg)、胸囲(G;m)および体長(L;m)を6、12および24ヵ月齢時に測定し、それらから得られた延べ595頭分に関するデータのうち、性および月齢別に1/4を層化無作為抽出したものをテストデータ、残りの3/4をトレーニング(または学習)データとした。Wを目的変数、G2 × Lを説明変数とし、外れ値を除いたトレーニングデータを基礎データ(451頭分)として単回帰分析を行った結果、体重推定式(1)W = 89.96 G2 × L +2.29(r = 0.960、残差標準偏差(RSD)= 4.450、P < 0.0001)が得られた。この他、G2 × L、性および月齢を説明変数とする重回帰分析による推定式(2)W = 80.65G2 × L -1.43sex+0.28age+4.38(r = 0.964、RSD = 4.243、P < 0.0001)ならびにGおよびLを説明変数とし、Wを目的変数とする重回帰分析においてステップワイズ法で変数選択を行って作成した推定式(3)W = 135.24G+30.52L-83.72(r = 0.958、RSD = 4.605、P < 0.0001)も考慮した。これら3つの体重推定式をテストデータに適用して体重の予測値を求め、予測値と実測値の相関係数とRSDを算出して比較検討した結果、上記推定式(1)~(3)に基づく相関係数はそれぞれ 0.961、0.965および0.961、RSDは4.544、4.321および4.592となり、3式の中で精度が高く、説明変数が少なく、汎用性のある簡易な推定式は(1)であると結論された。したがって、上記単回帰式(1)は日本ザーネン種ヤギの体重推定に有用であることが明らかとなった。</p>

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