Amraica recursaria (Walker)とその近似種に関する再検討と2新種の記載

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タイトル別名
  • Further taxonomic notes on Amraica recursaria (Walker) (Lepidoptera : Geometridae) and its allies, with descriptions of two new species from Southeast Asia
  • Amraica recursaria(Walker)とその近似種に関する再検討と2新種の記載〔英文〕
  • Amraica recursaria Walker ト ソノ キンジシュ ニ

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抄録

Amraica属は,雄の触角が単櫛歯状である点で特徴づけられる.筆者は,先に日本の種について検討し, recursariaと同種とされていたウスイロオオエダシャクを独立種と認め,亜種superans (Butler)を種に昇格させた.同時に, superansの南西諸島亜種として扱われてきたasahinai (Inoue)も,下甑島,屋久島の同一地点でsuperansと同時に採集されたことから,別種であることが判明,アサヒナオナエダシャクと新称された(Sato, 1981).その後,インド,ネパールからタイ,ボルネオ,スマトラなど各地の本属標本を研究した結果, recursariaの雌雄交尾器の形態にはかなりの変異があり,特に雄交尾器のharpeの形状には著しい変異の認められることが分かった.この変異傾向を考慮すると, asahinaiは, recursariaと同種と考えるべきとの結論に達した.したがって,今後アサヒナオオエダシャクの学名は, A. recursaria (Walker)を使うことになる.なお,この研究の過程で,外観で明らかに区別される次の2種を見いだし,新種として記載した. A. jaculatrix Sato (Sulawesi). A. inouei Sato (Thailand).

収録刊行物

  • 蝶と蛾

    蝶と蛾 44 (2), 68-74, 1993

    日本鱗翅学会

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